気づいたらヘッドセットが4つになってました。VRChatのPCVR用途で使ってみたので、使ってみて分かった違いを記事にします。
PCに接続してVRChat を遊ぶために、Quest Pro, Quest3, Pico4, Quest2を順番に買い揃えそれぞれ1か月以上メインのヘッドセットと使用しました。 使用することで分かった違いを記事にまとめます。
結局VRヘッドセット、買うならどれがいい?
これからVRHMDを買おうと思っている人に、助言するなら下記の通りになります。
一番お勧めはQuest 3 !
細かい要望があるなら下記の基準で選んでください!
フェイストラッキングが欲しい⇒ Quest Pro
画質が最優先⇒ Quest 3
付け心地が最優先⇒ Pico4
価格の安さが最優先⇒ Quest2
この結論になった理由を詳細に書いていきます。
画質の違い
画質の良さを順番に並べると、Quest3 >> Quest Pro > Pico4 > Quest2 という順番になります。Quest3 が圧倒的に画質が良いです。画面画素数が多いうえに、採用されているパンケーキレンズの質が抜きんでて良いことに起因しているのでしょう。Pico4は画素数が多く、Quest Pro よりも画質が良い仕様に見えます。しかし、実際に装着して使ってみると、Quest3や Quest Proは、パンケーキレンズの質が非常に良く、相対的にみるとPico4の画質が悪く見えます。Pico4も単体で見ると、十分に綺麗な画質です。しかし比較すると、Pico4は全体的に輪郭があいまいで映像がぼやけて見える傾向で、Quest3やQuest Pro は映像の輪郭が非常に鮮明に見えます。また、Quest3 はQuest Pro と比べて画素数が多い分、1段階さらに画質がきれいに見えます。Quest Pro を使った後でQuest3 を使うと、明らかに輪郭が綺麗で自然に見え、画質が明らかに違うことが分かります。なお、Quest Pro はローカルディミングという、コントラストをよくする機能が搭載されているのですが、私の目にはその機能の効果が分かりませんでした。ローカルディミング機能を搭載していないQuest3もコントラストは非常に良好で、Quest Pro と比べても遜色ない発色・コントラストに感じます。
なお、Quest3の画質の良さはPCスペックに関係なく恩恵を受けれます。PCスペックに合わせて画質設定を落とした状態でも、ほかのヘッドセットより綺麗に見えます。PC側で出力している映像が同じでも、レンズの質の良さやパネル画素数の多さが画質の底上げをしている印象です。
Quest3の画質に関して詳細を見たい方は、下記URLのQuest3のレビュー記事を確認ください。
付け心地
付け心地の良さを順番に並べると、Pico4 > > >> Quest 3 > Quest Pro >> Quest2 の順番になります。特に標準のストラップ利用時で比較するとPico4がずば抜けて付け心地が良いです。バッテリーが後ろにあり重心が偏っていないため、締め付けを緩めても使えます。
Quest Pro は顔ではなくデコで重さを支える構造ですが、このクッションが固いため、デコが痛くなります。頭頂部で重量を支えるアクセサリーをつけることで付け心地は劇的に改善するので、QuestPro を購入して、デコの痛さがつらい場合は購入をお勧めします。ただ、そのようなストラップをつけても、Quest Pro は重たいため、Pico4ほど快適とはいえません。
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Quest3とQuest2 はバッテリーが前にあることから、重心が前にあり、どうしても首への負担を感じやすいです。しかし、Quest3はヘッドセットの厚みが減ったことで重心が顔に寄ったため、首への負担は感じにくくなっています。また、ゴムバンドが改良されたため、追加アクセサリーなしでも十分快適に使えると感じています。
(Quest Pro)フェイストラッキング機能
Quest Pro のみ搭載している機能としてフェイストラッキング機能があります。
【フェイストラッキング使用デモ】
【上記検証に使ったアドオン】
実際にアバターにフェイストラッキング用の設定を仕込んで使用したデモ動画です。
Quest Pro のフェイストラッキング機能が気になっている人に、あらかじめ知っておいてほしい注意点があります。それは、Boothで販売されているアバターのほとんどがフェイストラッキングには標準で対応しておらず、フェイストラッキングに非対応のアバターでフェイストラッキングを使うにはFXレイヤーやBlender 等の高度な知識と多大な手間が求められることです。
フェイストラッキングを設定するためのアドオンがbooth で販売されているため、愛用してるアバターのアドオンがあればそれを利用することで、簡単に導入ができます。しかし、それらのアドオンは超大人気な限られたアバター用にしか販売されていません。もし愛用しているアバターのアドオンが販売されていない場合は、ゼロから自分で設定する必要があります。具体的にはFXレイヤーの作成、大量のアニメーションの作成、大量のシェイプキーの追加等が必要になります。アイトラッキングだけであれば素人の筆者でもできましたが、顔全体を動かすフェイストラッキングはやることが多く相当な気合が必要です。
最後にまとめ
価格(2024/1/10) | 画質 | 付け心地 | その他付加価値 | |
QuestPro | 122,070 | 〇 | 〇 | フェイストラッキング |
Quest3 | 74,800 | ◎ | 〇 | - |
Quest2 | 39,600 | △ | △ | - |
Pico4 | 49,000 | 〇 | ◎ | - |
フェイストラッキング機能が欲しい⇒ Quest Pro
画質が最優先⇒ Quest 3
付け心地が最優先⇒ Pico4
価格の安さが最優先⇒ Quest2
基本的には👆の基準で選ぶのがよいと思いますが、筆者個人としては、これからVRHMDを買おうという人には一番お勧めなのはQuest3ですね。明らかに1段階違う画質は、PCスペックにかかわらず恩恵を受けれるうえ、標準の付け心地がそれほどよくなくても追加のアクセサリーで改善の余地もあるからです。
付け心地がいいうえに安価なPico4をお勧めしたいところですが、Pico4を販売しているPico社は事業縮小の噂もあり、サポートやソフトウェアアップデートの先行きに不安があります。長く使いたいということであれば、少し高価ですがQuest3をお勧めしたいですね。
【2024年2月25日追記】Pico4に関する記述が不当にPico4を下げる書き方だったので追記します。Pico社の事業縮小の噂はありますが、一般ユーザーからしたら少し考えすぎな心配事です。Pico4 もQuest も製品の無償修理が受けれるのは1年です。ですので、そこまで長く使えるかを心配する必要もないでしょう。またVRChatユーザーの酷使具合を考えると2~3年でVRヘッドセットが不調になり買い替える人が多いです。そのため、サポートを長期に受けれるかについてそこまで心配しなくてもよいかとも思います。
おまけ情報 Quest Proの コントローラーについて
QuestPro はコントローラー自体にカメラが付いたTouche Pro コントローラーが付属します。ヘッドセットの死角にコントローラーがあってもトラッキングが途切れません。しかし、このコントローラーにも欠点があり、ずっと握っていると熱暴走して反応しなくなることがあります。特にシリコンで包み込むようなストラップを使っていると熱がこもりやすくなるため、週に数回の頻度で熱暴走して操作を受け付けなくなります。シリコンを切って露出する部分を増やすことで熱暴走はほとんど起きなくなりました。
このコントローラーは単体販売もされており、左右セットで37,180円です。
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